「サポート業務にAIを取り入れたいが、どのツールを選べばよいかわからない」「FreshdeskのAI機能が気になるけれど、Webサイトを見てもよくわからない」
このようなお悩みをお持ちではありませんか?
人手不足や対応スピードの遅れ、問い合わせの急増など、カスタマーサポートを取り巻く課題は年々複雑化しています。
特に近年は、AIを活用した自動化・効率化のニーズが高まり、AIサービスソフトウェアの大手プロバイダーであるFreshworksが新たなAIエージェント「Freddy AI Agent」を公開したことから、さらに注目が集まっています。
この記事では、Freshdesk AIの概要からFreddy AIとの関係、特長、導入によって実現できること、活用事例などを網羅的にご紹介します。
Freshdesk AIの機能をさらに活用して業務効率化や対応品質の向上が期待できるサービス「SmileAI」や、AI活用をスムーズに進めるための導入支援サービスとして、OrangeOneが提供するサポート内容についても触れているので、自社のカスタマーサポートをより効率化させたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
Freshdesk AIとは?
Freshdesk AIは、Freshworksが開発・提供するカスタマーサービスソリューションで、Freddy AI Agent、Freddy AI Copilot、Freddy Insightsで構成されています。
顧客だけでなく、従業員の業務効率化にも貢献しており、平均で顧客サービスに関するリクエストの45%、ITサービスに関するリクエストの40%をFreshdesk AIが解決しています。
Freshworksによると、2028年までに企業向けのアプリケーションの33%にAIエージェントが組み込まれ、日常業務の15%がAIによって自律的に行われると述べられています。
今後、AIが業務用のアプリに多く組み込まれることが予想される中、Freshdesk AIはその先駆けとして顧客や従業員の業務をサポートしており、機能の追加・改善が重ねられています。
参照:Freshworks、サービス効率を高めるFreddy AIエージェントを発表|Freshworks
Freshdesk AIとFreddy AIは同じ?
Freshworksが提供するAIエージェントには、Freddy AIという名称のサービスがあり、これはFreshdesk AIと同一のサービスを指しています。
Freshworksの製品の中でも、カスタマーエクスペリエンス(CX)向けの製品であるFreshdeskで活用できるFreddy AIは、Freshdesk AIと呼ばれることがあります。
以降の内容では、Freshdesk AIの名称を用いて説明します。
Freshdesk AIの特長

上記では、Freshdesk AIの概要をご紹介しました。Freshdesk AIは、人間のような自然な会話で顧客をサポートできたり、スムーズに顧客からの問い合わせを処理できたりするなど、さまざまな特長を持ちます。Freshdesk AIの特長について具体的には、次のとおりです。
顧客に対し人間のようなサポートが行える
Freshdesk AIは、顧客が人間と話しているかのようなチャットを行えるのが特長です。
従来のチャットボットは定型的な応答しかできず、顧客にとって不満になることもありました。Freshdesk AIに搭載されているFreddy AI Agentは自然言語を理解し、会話の文脈やニュアンスに応じて、まるで人間のように自然な応答を返します。
これにより、顧客は機械と話している感覚ではなく、自分の悩みに寄り添ってくれる人間のサポート担当者と会話しているような安心感を得られます。
Freshdesk AIを用いることで、複雑な問い合わせでもわずかな時間で解決できるようになり、サポート業務の品質と効率を両立できるでしょう。
Freddy AI Copilotでより多くの問い合わせを処理できる
サポートへの問い合わせが増加する中で高品質な対応を維持するには、サポート担当者が効率よく働ける仕組みが必要です。
Freddy AI Copilotでは、顧客の問い合わせ内容から感情を分析して対応の緊急度を自動で判断したり、やりとりの内容を要約して次にとるべき対応を提案したりと、サポート業務を幅広くサポートします。
担当者の負担を減らしながら、より多くの問い合わせを短時間で処理できるため、顧客満足度やチーム全体の生産性の向上が期待できるでしょう。
高度な分析機能によって意思決定を効率化できる
Freshdesk AIは、高度な分析機能によって、カスタマーサポートにおける意思決定を効率化します。
担当者ごとのパフォーマンス、対応スピード、顧客満足度など、さまざまな指標をもとにしたレポートやカスタムレポートを簡単に作成でき、現場の状況を正確に把握できます。
さらに、AIによるインサイト分析によって、トレンドの変化や対応の優先順位を素早く見極め、リアルタイムでの運用改善に関する判断を下すことも可能です。
一方で一般的な製品では、基本的なチケット件数の把握などにとどまり、AIによる分析や柔軟なレポート機能が備わっていないことから、意思決定の遅れや分析精度の低さが課題となる可能性もあります。
そのため、データに基づく迅速な判断を行いたい場合は、Freshdesk AIの分析機能が最適であるといえます。
AI Agent Studioで注文・返品処理も自動化
Freshdesk AIに搭載されている機能の一つである「AI Agent Studio」を活用すれば、注文や返品といった一連のEC業務も自動化できます。
ShopifyやStripeなどの外部ECプラットフォームとも連携しやすく、あらかじめ構築されたスキル(機能)を使って、注文状況の確認・追跡、返品処理、返金手続きなどをAIが自動で対応します。これにより、オペレーターが対応に追われることなく、業務をスムーズに進行できるようになるでしょう。
また、上記のように一連の機能はすべて構築済みのため、複雑な設定やコーディングを必要とせず、すぐにツールを利用できる手軽さも大きな魅力です。繰り返し発生する定型業務をAIに任せることで、サポートチームはほかの業務にも注力できるため、全体の生産性向上につながるでしょう。
Freshdesk AIで実現できること

ここまで、Freshdesk AIの特長をご紹介しました。Freshdesk AIに備わっているFreddy AI Agentをはじめとした豊富なAI機能を活用することで、顧客からの問い合わせ対応の自動化や多言語での問い合わせ対応などが行えるため、サポート体制をより強化できるでしょう。Freshdesk AIで実現できることについて具体的には、次のとおりです。
問い合わせ対応の自動化
Freshdesk AIを活用すれば、問い合わせ対応の大部分を自動化することが可能です。FAQへの案内や注文状況の確認、返品手続きなど、定型的な問い合わせであれば最大86%を人手を介さずに解決できるとされています。
これにより、サポート担当者はより複雑な問い合わせへの対応に集中でき、業務の効率化と顧客満足度の向上を同時に実現できます。
参照:Revolutionize Customer Service with Freshdesk AI: Efficiency, Speed, and Satisfaction|Freshworks
また、Freshdesk AIは、過去の顧客とのやりとりや顧客の意図を学習しながら最適な回答を提示するため、単なる自動返信ではなく、的確かつ自然な応答が可能です。
問い合わせ件数が多く、サポート窓口の人的リソースに課題を抱える企業にとって、AIによる問い合わせ対応の自動化は非常に有効でしょう。
問い合わせの多言語対応
Freshdesk AIは、リアルタイムでの自動翻訳機能を備えており、世界中の顧客からの問い合わせに対してスムーズな多言語対応が可能です。顧客から届いたメッセージは自動的に翻訳され、サポート担当者には自国の言語で表示されます。
担当者の返信も自動で顧客の言語に翻訳されるため、言語の壁を意識せずに対応できるのが特長です。これにより、グローバル展開を進めている企業や海外からの問い合わせが多い企業でも、多言語対応が可能なスタッフを配置せずとも高品質なサポートを提供できるでしょう。
感情分析による適切な優先順位での対応
Freshdesk AIは、感情分析によって対応の優先順位を自動で判断できる機能を備えています。メッセージの内容やトーンをもとに、顧客の不満度や緊急性を分析し、特に不満の強い顧客から優先的に対応できるよう、チケットを並び替えます。
これにより、対応の遅れによるクレームや不具合の悪化を未然に防げるため、顧客満足度の向上につなげられるでしょう。また、担当者は顧客の感情に合わせて適切な順番で対応を進められるため、より丁寧なサポートが可能です。
顧客の問い合わせ内容をすぐに理解
Freshdesk AIは顧客との長いやりとりを、重要なポイントだけに自動で要約します。問い合わせの背景・要望・現在の状況などを簡潔に把握できるため、担当者はメッセージの読み取りに時間をかけず、すぐに対応へ移れます。
これにより、担当者の交代やエスカレーションがあった際も引き継ぎの抜け漏れや担当者間での認識のずれを防ぎやすくなるため、対応ミスの減少や、対応時間の短縮、顧客満足度の向上につながるでしょう。
対応メッセージの質の向上
Freshdesk AIは、サポート担当者の応答内容を自動で調整し、より丁寧でわかりやすいメッセージに整えてくれます。誤字脱字や文法ミスの修正はもちろん、語調や文章のトーンも顧客に合わせて最適化されるため、高品質な対応が可能です。
例えば、急ぎの対応でつい雑な文章になりがちな場面でも、AIがフォーマルかつ礼儀正しい文章に整えてくれるため、顧客への印象を損なわずに対応スピードを高めて対応を進められます。
文章調整機能により担当者ごとの対応の差も抑えられるため、顧客からの信頼性やブランドイメージも維持しやすくなるでしょう。
問い合わせ対応のテンプレートを自動生成
Freshdesk AIは、頻繁に届く問い合わせや定型的な内容の問い合わせに対して、自動で対応できるテンプレートを生成する機能を備えています。
これにより、サポート担当者は同じような内容の問い合わせに対して一から文章を作成する必要がなくなり、迅速かつ正確な対応が可能になります。
テンプレートがあることで、複数の担当者がいてもメッセージのトーンや内容にずれが出にくく、上記であげた文章の自動調整機能とあわせて活用することでサポート品質の均一化にもつながるでしょう。
ソリューション記事の自動生成
Freshdesk AIを活用すれば、簡単な指示文(プロンプト)をいくつか送信するだけで、サポート用のソリューション記事を自動生成できます。AIが過去の対応履歴や問い合わせの傾向をもとに、適切な解決方法を記事として文章化してくれるため、記事の作成や更新にかかる時間を大幅に短縮できます。
これにより、ソリューション記事を常に最新の情報で掲載でき、顧客がサポート窓口への問い合わせを行わずとも自ら解決できる環境を整えることが可能です。ソリューション記事を充実化させることで担当者の負担も軽減され、サポートチーム全体の業務効率化と顧客一人ひとりへの対応品質の向上が期待できます。
Freshdesk AIの使い方
ここまで、Freshdesk AIで実現できることをご紹介しました。上記であげたとおり、Freshdesk AIを活用することでサポート業務の効率化や品質向上が期待できますが、実際に導入する際はどのように進めればよいのか気になる方も多いのではないでしょうか。
Freshdeskでは、ProプランとFreshdesk AIのアドオンがセットになった「Pro+AI Copilot」プランがあります。
また、Freshdeskにチャット機能(Freshchat)とマーケティング機能を加えた「Freshdesk Omni」のPro・Enterpriseプランを利用し、アドオンとしてAI機能をさらに追加することも可能です。自社の事業内容や予算に合わせてプランを選ぶとよいでしょう。
各プランでの具体的な料金は、次にご紹介します。
Freshdesk AIの料金
上記のとおり、Freshdesk AIは、FreshdeskのPro+AI Copilotプランと、Freshdesk OmniのPro・Enterpriseプランで利用できます。
それぞれの料金(参考価格)は、以下のとおりです。
プラン | Freshdesk Pro+AI Copilot | Freshdesk Omni Pro | Freshdesk Omni Enterprise |
料金 | 11,500円 / 担当者一人あたり / 年間払い | 10,500円 / 月 / 担当者一人あたり / 年間払い | 15,900円 / 月 / 担当者一人あたり / 年間払い |
参照:Freshdesk pricing|Freshworks
※価格はFreshwork社の価格変更、為替レートの影響により予告なく変更することがございます。最新の価格は、お問合せ下さい。
また、Freshdesk AIのアドオンは、FreshdeskのPro+AI Copilotプランの場合、すべての機能がプラン料金内に含まれています。Freshdesk OmniのPro・Enterpriseプランの場合は、アドオンの追加契約が必要です。
アドオンで発生する料金は、以下のとおりです。
プラン | Freshdesk Pro+AI Copilot | Freshdesk Omni Pro | Freshdesk Omni Enterprise |
Freddy AI Agent | プランに含まれる | 15,000円 / 1,000セッションあたり | 15,000円 / 1,000セッションあたり |
Freddy AI Copilot | プランに含まれる | 4,500円 / 月 / 担当者一人あたり / 年間払い | 4,500円 / 月 / 担当者一人あたり / 年間払い |
Freddy AI Insights(ベータ版) | プランに含まれる | Freddy AI Copilotの契約者のみ利用可(無料) | Freddy AI Copilotの契約者のみ利用可(無料) |
参照:Freshdesk pricing|Freshworks
参照:Freshdesk Omni Pricing|Freshworks
上記の価格はあくまで参考価格であり、Freshworksでの価格変更や為替変動によって大きく料金が変わる可能性もあるため、ご注意ください。
なお、すべてのプランには14日間の無料トライアル期間があるため、使用感を確かめたうえでサービスを利用できます。
また、Freshdesk Omniを使用している場合、Freddy AI Agentの機能を利用するためには1,000セッションごとに15,000円ほどの料金が発生しますが、初回契約時に限り500セッション分を無料で利用可能です。
最新の価格については、Freshworksの認定パートナーである当社までお気軽にお問い合わせください。

Freshdesk AIの口コミ
ここまで、Freshdesk AIの料金についてご紹介しました。Freshdesk AIは実際に多くの企業で導入されており、効果を実感している声も多く見られます。
以下では、Freshdesk AIを導入した企業の口コミをいくつかピックアップしてご紹介します。
Woolacombe Bay Holiday Parks
Woolacombe Bay Holiday Parksは、イギリスのデボン州ウーラコムにあるホリデーパークです。Woolacombe Bay Holiday Parksの口コミは、以下のとおりです。
【Woolacombe Bay Holiday Parksの口コミ】
「メールでの問い合わせ対応にまったく慣れていないチームメンバーがいましたが、Freddy AIのおかげで、彼らは自信を持って対応できるようになり、現在は送信するメールの品質が導入前よりも驚くほど向上しました」 Keira Hayter 営業チーム マネージャー |
引用:Revolutionize Customer Service with Freshdesk AI: Efficiency, Speed, and Satisfaction|Freshworks
Razorpay
Razorpayはインド発のオンライン決済プラットフォームです。Razorpayの口コミは、以下のとおりです。
【Razorpayの口コミ】
「Freddy AI Copilotによって、当社の業務効率は大幅に向上しました。日常的な顧客対応のうち70%以上を自動化できたことで、平均対応時間が30%短縮され、顧客満足度のスコアも25%向上しました。 さらに、Freshdesk AIの予測インサイトのおかげで一次対応解決率が40%改善されたため、担当者を増員することなく対応できる顧客数を20%増加できました」 Lakshmish SS シニアビジネスアナリスト |
引用:Revolutionize Customer Service with Freshdesk AI: Efficiency, Speed, and Satisfaction|Freshworks
PhonePe
PhonePeは、インドのデジタル決済・金融サービスを提供する企業です。PhonePeの口コミは、以下のとおりです。
【PhonePeの口コミ】
「私たちは、問い合わせ対応を自動化させつつ、パーソナライズされた顧客体験を実現するためにFreshdesk AIを導入しました。PhonePeでは、Freshdesk AIが取引履歴の情報を取得し、その文脈に沿ったサポートを提供することで、アプリ内からシームレスにセルフサービスを利用できるようにしています」 Lakshmish SS シニアビジネスアナリスト |
引用:Customer Service AI and Automation|Freshworks
Freshdesk AIとあわせてSmileAIの導入もおすすめ
ここまで、Freshdesk AIの口コミをご紹介しました。
Freshdesk AIは業種・業態を問わず多くの企業のサポート業務を支援する役割を果たしており、Freshdesk AI単体でも十分な効果を実感できますが、SmileAI エージェントをFreshdeskに連携させることで、より業務効率や業務品質の向上が期待できるでしょう。
SmileAIでは、Freshdeskに届いた問い合わせに対して、FAQなどの社内ナレッジの内容をもとにした自動返信が可能です。
これにより、チャットボットを用意したり、チャットボットに返答内容を登録したりする手間なく問い合わせ対応をより効率よく行えるようになります。


また、FreshdeskやSmileAIと別にFreshchatに契約することで、作成したFAQ記事を学習し、Freshchatのチャットボット上で顧客からの問い合わせに自動で回答できます。そのため、Freshchatの機能がセットになったFreshdesk Omniを利用する場合は、SmileAIの活用が特におすすめです。
参照:社内社外の問合せに自動返信「SmileAIエージェント」をリリース
なお、SmileAIは初期費用30万円、ライセンス費用として月額5万円~の費用が発生します。
SmileAIの詳しいサービス内容については、以下のページをご確認ください。
Freshdesk AIやSmile AIの導入はOrangeOneにおまかせ
この記事では、Freshdesk AIの概要からFreddy AIとの関係、特長、導入によって実現できること、活用事例などを網羅的にご紹介しました。
Freshdesk AIは問い合わせ対応の自動化や問い合わせの多言語対応、やりとりの要約などが行えるため、サポート担当者の業務効率化や対応品質の向上が期待でき、顧客満足度やブランドイメージの向上にもつながるでしょう。
OrangeOneでは、Freshdeskをスムーズに導入・運用できるよう、導入サポートを行っています。
「最終判断に向けて疑問を解消したい」「複数製品で迷っている」「他社ツールから移行したい」など、さまざまな状況に応じて、Freshdeskの機能紹介や貴社の業務要件に合った製品の提案、無料トライアルの案内など、柔軟に対応可能です。
ささいな疑問や相談でも構いませんので、Freshdesk AIやSmileAIに興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。


