新型コロナウイルスの影響でリモートワークへ移行したり、DX推進が加速したりすることで、ヘルプデスク部門へのお問い合わせが増えています。1つ1つのお問い合わせに対して迅速な対応をするために、インシデント管理はどのように行うべきなのでしょうか?
- ヘルプデスクのインシデント対処の正しい方法とは?
- どのような方法でインシデント管理すればよいのだろうか?
- どのようなインシデント管理ツールを選べばよいのだろうか?
今回は、ヘルプデスクのインシデント管理方法について解説します。この記事を読めば、ヘルプデスク部門の運営の見直しに役立つはずです。ぜひ、参考にしてください。
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ヘルプデスクのインシデント管理の手順
インシデントとは、お問い合わせの「発生」から「解決」するまでの単位をいいます。まずは、ヘルプデスクの正しいインシデント管理の手順を解説します。
1.インシデント発生を確認する
ヘルプデスク部門へのお問い合わせや、アラート通知によりインシデントが発生します。インシデントの発生を確認したら、内容を記録してください。近頃はお問い合わせの経路が多様化(電話・メール・SNS・チャットなど)しているため、これらの情報を一元管理しておきましょう。
2.インシデントを分類して割り振る
インシデント内容について状況を把握して分類を行います。インシデントの分類は過去に発生した類似事象を参考にしてください。
インシデントを分類する場合は、「緊急度」「重要度」「業務への影響度」に着目してください。その上で担当者にお問い合わせを割り振りましょう。お問い合わせと担当者名を紐付けておくと、対応状況が追跡できます。
3.一次対応・二次対応による解決
問題を解決していきます。対応手順が決まっている対応は、一次対応で解決できます。その一方で、対応が難しい場合は専門性を持つ担当者やマネージャーなど責任者へエスカレーションして二次対応で解決してもらわなければいけません。
4.問題解決後に報告して記録に残す
問題が解決できたら、顧客への報告書を作成してお送りします。また、必要に応じてFAQサイト上に解決策として公開していきます。
FAQサイトにトラブル解決方法を掲載しておくことで、自己解決率を上げたり社内のノウハウ共有が行えたりするため、必要に応じて更新をしていきましょう。
5.インシデント管理で改善していく
「どのようなお問い合わせが多く発生しているのか?」「インシデントの解決スピードを上げることはできないか?」を分析して改善していく必要があります。
例えば、手順が決まっているものは、FAQサイトに掲載しておけば自己解決率が上げられてヘルプデスク部門の業務負担が軽減できます。このように、インシデント管理をして、ヘルプデスク部門の運営を見直していくことが大切です。
ヘルプデスクのインシデント管理方法
ヘルプデスクのインシデント管理方法には、(1)Excel(2)オープンソース(3)ヘルプデスクツールがあります。
Excel
Excelは、MicrosoftOfficeを使用している方に馴染みが深いソフトです。多くの企業に導入されているため、誰でも簡単にExcelの操作ができます。Excelは好みに合わせてカスタマイズしやすいことが魅力です。ヘルプデスク部門に寄せられるお問い合わせが少ない場合は、Excelによるインシデント管理で間に合わせられるでしょう。
とても便利なExcelですが、セキュリティ面が弱いです。USBメモリを活用した情報の抜き出しや、パスワード改変などに注意しなければいけません。
メリット | デメリット |
・誰でも簡単に操作できる ・導入コストがかからない ・カスタマイズしやすい | ・セキュリティ面が弱い ・同時保存や同時編集が難しい ・最新版のデータがわからなくなる |
オープンソース
オープンソースは、無償で利用できるソフトウェアをいいます。ソースコードを修正すれば、自社に見合うようにカスタマイズすることも可能です。ヘルプデスクのインシデント管理ツールとして活用できるオープンソースとして「Redmine」が有名です。カレンダーやタスク管理、ガントチャートなど豊富な機能が揃っています。
しかし、オープンソースは、ITに関する知識がない方が操作するのは想像以上に大変です。また、インターネット上で情報収集はできますが、サポート体制は用意されていません。
メリット | デメリット |
・無償で利用できる ・豊富な機能が用意されている ・カスタマイズできる | ・プログラミング知識が必要になる ・操作方法が難しい ・サポート体制が用意されていない |
ヘルプデスクツール
ヘルプデスクツールは、お問い合わせ内容を担当者に割り振り対応状況を追跡できます。また、お問い合わせ発生から対応までの時間が計測できます。ヘルプデスク部門はインシデントが発生したら、可能な限り早急に対応して解決しなければいけません。このような問題解決を実現するために、多機能なヘルプデスクツールが選ばれています。
操作に慣れるまで時間がかかりますが、サポートが受けられるので安心です。デメリットは、導入コストが必要なことです。
メリット | デメリット |
・お問い合わせを一元管理できる ・対応状況をリアルタイムで追跡できる ・対応時間を計測できる ・豊富な機能が搭載されている ・サポートが受けられる | ・操作に慣れるまで時間がかかる ・導入コストが必要になる |
インシデント管理に必要なヘルプデスクツールの選び方
ヘルプデスク部門に寄せられるお問い合わせが増えたら、ヘルプデスクツールの導入をおすすめします。対応状況を追跡したり、インシデント発生から解決までの時間計測をしたりすることで運用改善が見込めるからです。ここでは、インシデント管理に便利なヘルプデスクツールの選び方を解説します。
操作性
ヘルプデスクツールの操作性は必ず確認してください。誰でも簡単に操作できるヘルプデスクツールを導入すれば、操作方法を教える時間を短縮できます。教育コストが抑えられれば、スムーズな運営が行えるでしょう。ヘルプデスクツールは無料トライアルが用意されているため、必ず操作しやすいかスタッフに確認してもらってから導入してみてください。
機能性
FAQ | インシデント対応マニュアル、疑問の解決をFAQサイトにまとめる |
オムニチャネル | 各チャネルから入るお問い合わせを一元管理する |
情報共有 | 「お問い合わせ内容」「担当者」「対応状況」「履歴」を共有する |
AI | お問い合わせ発生から一定時間が経過したものをアラートで知らせる 発生したお問い合わせの振り分けの自動化ができる |
テンプレート | お問い合わせの返信業務を効率化するメールテンプレート |
集計・分析 | お問い合わせ内容の分析や、解決までの時間を分析して運用を見直す |
管理権限 | ユーザー情報やお問い合わせ内容など情報漏洩を防止する |
拡張性
ヘルプデスクの拡張性を意識しておくと、自社の運営に見合うワークフロー改善が行えます。CRMやチャット、ボット、Eメールマーケティングなどのアプリと統合すれば業務効率化が実現できます。そのため、ヘルプデスクツールがどのようなアプリと統合できるか拡張性の高さを確認してみてください。
ITIL
ヘルプデスクはITILに基づいたオペレーションを行わなければいけません。ITILとは、迅速なサービスの復旧を目的とした工程全般です。
ヘルプデスクツールの中には、SLA項目基準に沿って対応が遅れそうな案件を自動通知してくれる機能が搭載されている製品があります。これらの機能を活用すれば、品質の高いオペレーションが実現できます。
サポート体制
ヘルプデスクツールを導入する場合は、サポート体制が用意されているか確認してください。システム障害が発生したときに迅速に対応してくれるかは極めて重要です。また、システムのカスタマイズなど気軽に相談できるかどうかを確認しておきましょう。サポート体制が用意されているヘルプデスクツールを導入すれば、安心して利用できます。
価格
ヘルプデスクツールを導入する場合は、月額料金が発生します。毎月発生する費用は安ければ安いほど良いです。導入コストを安く抑えられたら、他に費用を充てられます。どのようなヘルプデスクツールを導入するかで月額料金は変動するため、複数のツールを比較・検証してみてください。
インシデント管理におすすめのヘルプデスクツール
次にインシデント管理におすすめのヘルプデスクツールをご紹介します。
1.Freshdesk
Freshdeskは世界50,000社に導入されているヘルプデスクツールです。2021年にNASDAQに上場したFreshworksが提供している製品であり、「オムニチャネル」「FAQ」「チャットボット」「AI」など豊富な機能が標準仕様で含まれていることが魅力です。他社製品であれば、オプションになりがちな「分析機能」も標準仕様に含まれています。
インドで開発しており、コストを圧縮しているので月額料金がリーズナブルです。毎月のランニングコストを抑えて高品質なシステムを利用したい方におすすめです。海外製品ですが、SNSのように直感的に操作ができ、日本販売代理店でサポートが受けられます。
製品名 | Freshdesk |
提供会社 | Freshworks |
機能 | お問い合わせ管理機能・メール管理機能・オムニチャネル機能・ヘルプデスク自動化機能・割り振り機能・FAQ作成機能・チャットボット機能・ヘルプデスクレポート機能 |
価格 | 月額2,000円/人~ |
サポート体制 | 有 |
2.Zendesk
Zendeskとはデンマークの企業が開発したヘルプデスクツールです。歴史が長く、世界140カ国以上、10万社以上の企業に導入されています。Freshdeskと大差はありませんが、国内外の導入実績数が多いため高く信頼されている製品です。
しかし、価格が割高に設定されており、集計・分析機能はオプションとなります。また、販売代理店によるサポートが用意されておらず、アクセスが集中してしまっているのか、サポート対応に時間がかかるようです。それでも、信頼のおけるツールを導入したいという方におすすめです。
製品名 | Zendesk |
提供会社 | Zendesk |
機能 | お問い合わせ管理機能・メール管理機能・オムニチャネル機能・ヘルプデスク自動化機能・割り振り機能・FAQ作成機能・チャットボット機能・ヘルプデスクレポート機能 |
価格 | 月額:5,500円/人~ |
サポート体制 | 有 |
3.Re:lation
Re:lationは、株式会社インゲージが開発した国産のヘルプデスクツールです。導入社数は3,300社を突破しました。日本のシステム開発会社が提供しているヘルプデスクツールのため、誰もが抵抗なく導入ができます。海外製品と同じで各チャネルを一元管理できたり、テンプレートのレコメンド機能が搭載されているため、効率的に返信対応ができます。
しかし、FAQ作成やチャットボット開発機能などは用意されていません。また、料金体系が高いです。海外製品を使用することに抵抗があるという方などにおすすめのツールです。
製品名 | Re:lation |
提供会社 | 株式会社インゲージ |
機能 | お問い合わせ管理機能・メール管理機能・オムニチャネル機能・割り振り機能・ヘルプデスクレポート機能 |
価格 | 月額12,800円/人~ 初期費用15,000円が別途必要 |
サポート体制 | 有 |
まとめ
ヘルプデスクのインシデント管理を行えば、業務の見直しと改善ができます。テレワークやDX推進で、ヘルプデスク部門に寄せられるお問い合わせの数は増えています。そのため、インシデント管理を行って業務効率化を目指しましょう。
さまざまなインシデント管理方法がありますが、手に負えない位のお問い合わせに対処するならヘルプデスクツールがおすすめです。
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